ゆるオタよもやま。

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『Fate/stay night [Heaven's Feel]』ネタバレ感想|桜を選ぶ士郎と「正義の味方」を捨てる話

『魔法使いの夜』公開記念のTYPE-MOON×ufotable企画をきっかけに、

劇場版、『Fate/stay night [Heaven's Feel]』全三章を見ました。

 

ということで、今回は感想でなのですが、最初から最後までネタバレをします。

未視聴の方は、ブラウザバックください。

 

そして先に結論ですが、クソほど面白かった。

やっぱりFateは面白いな、というのが正直な感想。

面白かったですが、思うところも、めちゃくちゃありました。

 

私のFate履修状況

一応、私のFate履修状況を書いておきます。

履歴書載せておきますね。

 

見ている・やっているのは、

『Unlimited Blade Works』。

『Fate/Zero』。

『Fate/strange Fake』。

あと、FGOを2年くらいやりました。

キャストリアシステムくらいは組んだことがあります。

 

逆に、なんと、

セイバールートはきちんと履修していません……!!

 

つまり、「聖杯戦争ってこういう感じね~」

という、なにやら雰囲気くらいは理解しているものの、

原作を全ルート履修しているタイプではありません。

 

ちなみに、FGOの推しは、殺生院キアラとカーマちゃんです。

人類の敵ばかりだ。

 

キアラ様の出典作品も未プレイなのに、好きです。

どういう方向でヤバい人なのかは理解しています。

そんな人間の感想としてお読みください。

 

桜は好き。でも全国の衛宮士郎に言いたいのは「凛を選べ」ということだ

まず私は、間桐桜が嫌いではありません。マジ全然嫌いじゃない。

むしろ好きです。カーマちゃん好きだし。桜系鯖は軒並み好きですよ。

 

千石撫子然り、罪木蜜柑然り、

桜みたいな、危うくて、暗くて、

感情を内側に溜め込んでいるタイプのキャラクターが、結構好きなんですよねえ。

 

でもそれでも。全国の衛宮士郎に声を大にして言いたいのは

桜は選ぶな。凛を選べ。

強く、頭が良く、優しく、美しく、魔術の腕も立派で精神が安定している、

遠坂凛を選べ。

 

一方の桜。

美人で表面的には優しい。

しかし、背負っているものが、

重すぎる。

そのせいで性格も本当は凄いことになっている。

 

桜が悪いという話ではなく、

本人にはどうしようもない環境で、

あまりにもひどい目に遭ってきたので、

彼女と生きるということは、

士郎側も、

とんでもないものを一緒に背負うということです。

 

HF見てて思ったよ。UBWと比べて、愛を成就するための工程が、茨の道すぎる。

全国の士郎さん。

人生のパートナーという観点だけなら、私は凛を推します。

 

でも、Heaven's Feelでは桜を選ぶしかないんだよ

……と、

思うんですよ、ね。現実的には。

でもそういうこっちゃないんだよな~。

 

Heaven's Feelという物語では、士郎は桜を選ぶしかないんだよね。

 

衛宮士郎は、「正義の味方」になろうとしてきた人間ですから、

誰か一人ではなく、みんなを助けたい。

なるべく多くの人を救いたい。

そういう、切嗣から受け継いだ理想を抱えているからね。

 

ところが、Heaven's Feelでは、

その理想と、桜が真正面からぶつかっていましたね。

 

桜を生かせば、さらに犠牲が出るかもしれない。

正義の味方なら、桜を止めなければならない。

それでも、士郎は、そちらを選ばない。

みんなの正義の味方ではなく、何人も人を食べて来た桜一人の味方になる。

いやあ……桜は断罪対象です。あんなん。本当なら。

 

これまでの衛宮士郎という人間が、大きく変わったことが、

Heaven's Feelでは、一番面白いところと感じました。

 

桜を殺すために包丁を持って部屋へ入るシーンだね

特に印象的だったのは、士郎が、桜を殺そうとする場面ですね。

眠っている桜の部屋へ、包丁を持って入る。

 

合理的に考えれば、ここで桜を殺すことが、これ以上の被害を防ぐことにつながる。

それは、士郎が今まで信じてきた、「正義の味方」という生き方にも近いです。

 

でもできない。包丁を下ろす。

私はここで、

ああ~衛宮、本当に今までの生き方を捨てたんだな~

などと、思いました。

もう何から目線か分からんのですが……。

 

桜を救うことが正しいから、ではない。あんな何人も食べてますからね。

なのでむしろ、全然正しくない。

それでも、桜という好きな人を選んだ。

この、正義では説明できない選択が、Heaven's Feelの士郎なんだね。

 

でも、士郎が、この「正義の味方」という理想を曲げなきゃならんのが、そもそも茨の道だよね~。

 

主人公が愛したヒロインが、最大級の災厄と結びつき

そして、私が非常に好きなのが、この構造でした。

Fateっぽくて皮肉が効いていて、大変好みでした。

 

主人公が好きになったヒロインが、物語最大級の災厄と結びついていくぅ!

 

いいです。非常に良かったです。

助けたい女の子が、単なる囚われの姫ではないのは美味い。

むしろ、彼女自身を中心に、どんどん犠牲が増えていき、

救えば解決、では、全然ない。

「桜を救うことそのもの」が、倫理的に問題となる。

 

一番怖かったのは、ギルガメッシュが桜に食われるシーン

そして、Heaven's Feelで、私が個人的に一番怖かった場面はギルガメッシュが桜に食われるところです。

その前の演出もニクかったです。メルヘンっぽいやつ……。

 

『Fate/Zero』でも、

『Unlimited Blade Works』でも、

ギルガメッシュって、とにかく強かった。

Zeroのライダー対ギルガメッシュは熱かった。

「お前、どうやったら死ぬんだよ」くらいの存在でしたよね。

 

そのギルガメッシュが、桜に飲み込まれて、

最後に足一本だけ残る。

怖っっっっっ。

足一本だけになる、という表現も、映像作品として迫力があって秀逸でした。

私は、滅茶苦茶ゾッとしました。

 

単に、

「何人も食べた桜って、ギルガメッシュより強いんだ~!わ~い!」

……という、そういう熱い驚きではなくて……。

 

それまで、

絶対的な強者として見ていたキャラクターが、

まともに戦うことすらできず、“食われる”。

捕食ですよ……。捕食……。

 

しかも、食べている側は、この物語のヒロインという。

衛宮士郎が、命を懸けて救おうとしている女の子です。

ここで改めて思いました。

桜って、ヒロインであると同時に、Heaven's Feelのホラー要素でラスボスでもあるんだな……。

 

なんというか、ホラーテイストのギャルゲとかにあまり免疫がなくて、HFのホラー要素を担当しているのがヒロインの桜であることに、凄くビビってしまいました。

ひぐらしとかきちんと履修していたら違ったのかしら……?

サイレントヒルfは一応履修しているのですが……。

 

桜は間違いなく可哀想で、救ってあげたくなるヒロインです。

士郎には幸せにしてあげてほしいし。

でも同時に、画面の向こうから見ているこちらにとっては、

普通に怖いんよな。

 

この、「守るべきヒロイン」と、「人を食う怪異」が、

同じ一人の女の子の中に同居していることが、

Heaven's Feelの桜の、

めちゃくちゃ面白いところだと思いました。

 

ギルガメッシュほどの強者が、足一本だけ残して消える。

 

あの場面が、

私にとって一番、「桜はもう、ただ助けられるだけのヒロインではなくてラスボスでもある」と感じた瞬間でした。

 

よく那須きのこは、ヒロインをこんなに怖く描くことを断行したわ。

ヒロインが嫌われるかもという恐れは無かったんだろうか。すごい。

 

桜は被害者。でも「何も悪くない」で終わるのも違うよね???

そして、桜についてです。

これは、見ながらずーーーーっと引っかかっておりました。

 

桜は、明らかに被害者です。

子供の頃から、本人にはどうしようもない環境に置かれて、長期間ひどい目に遭ってきました。

桜は悪くないのですよね。環境が悪かったです。

そこは、疑いようがない。

 

でもそれと、桜を通して多くの人が犠牲になったことは、別の話かな、と。

だから私は、見ながら、

「これだけ犠牲が出た以上、さすがに最後に何らかの形で桜は断罪されるべきなんじゃないかな~……!」

「最後は、士郎が桜を殺して士郎も死ぬか……?」

……とも思っていました。

 

被害者だから、全部なかったことにしていい、とも思えないです。

かなりモヤモヤしていました。

 

でも桜が断罪されて終わったら、この物語は成立しないよね???

ただ、最後まで見て、少し考えが変わりました。

少なくとも、

「Heaven's Feelという物語の結末としては、桜を断罪して終わってはいけない。」と思いました。

 

なぜなら、

士郎が、それまでの理想を捨ててまで、「桜一人の味方になる」

と、選んでんだから。

 

最後に、「でも悪いことしたから桜は罰を受けました」で終わったら、

士郎の選択が、物語として否定されてしまうことになる。

 

桜が、人食いだからと断罪されてしまったら、

士郎が理想を捨てたのって何だったんだ?

HFって何の話だったんだ?

ということになる。

 

正義の味方ではなく、一人の女の子の味方になる。

世界より、桜を選ぶ。

 

その選択を最後まで貫くためには、桜は、生きなければならない。

 

そう考えると、あの穏やかなラストって、とても皮肉だと思いました。

たくさんのものが壊れたあとで、春が来る。

 

でも、桜が殺した人達にだって、愛する人がいたんだよね。

士郎が桜を愛したように。

 

「桜は断罪されるべき」「されずに士郎に守ってもらい幸せになるべき」の、両方の私がいますね。

 

 

セイバーを切り捨てる士郎に超びっくりした

驚いたのはセイバーさんです。

目ん玉飛び出ました。

 

私はなんと、セイバールートをちゃんと履修していません。

それでも、

「士郎とセイバーって、

Fateの象徴みたいな組み合わせだよね~」

というイメージは持っていました。

 

だから、

Heaven's Feelの士郎が、桜を守るため、

「セイバー、お前は邪魔だ!」とまで言って、

セイバーまで切り捨てる側へ行くのには、かなりびっくりしました。

桜ルートとはいえ、なんやかんや、セイバーは士郎のおかげで救われるのだと思っていたので。

し、士郎さん!!!その子は別ルートでのお前の刀なんですけど!?!!?

て、ていうか、セイバーは士郎を、あんな体張って守ってくれてたやん!!

 

ルートが違うだけで、ここまで変わるの!?

Fateはすごい。

 

同じ主人公、同じ世界、同じ登場人物で、

誰を選ぶかによって、価値観まで違うところへ飛んで行ってしまう。

Heaven's Feelは、

特にその振れ幅が大きい気がしました。

 

 

最後、士郎が生きていて素直に「???」と思った

そしてラストですが、

私、最初、普通に思いました。

なんで衛宮士郎、生きてるの……????(゜゜;)

 

あれだけやって、

最後、普通にいる????

え???となりました。

いや、死んでたやん!!!

 

気になったので調べると、どうやら、

元の肉体は失われ、残った士郎の魂を、

新しい人形の身体へ定着させて生きている、

ということらしい……。

 

え……???

 

に、人形の体になっちゃったの!?!?!!

いや待って!!!

桜ルートはやっぱり茨の道すぎるだろ!!支払わねばならん代償がデカすぎるよ!!!

 

「士郎!!もう~そないなって!!だからお母ちゃんは凛ちゃんにしろ言うたやろ!!!」

……という気持ちは、最後まで消えませんでした。

いや~……凛がいいよ……!!

 

それでも、このルートは桜じゃないと成立しないんですね……?

つまり、

私のHeaven's Feelに対する感想は、非常~に矛盾しています。

桜は好きだし、救われてほしいけど、

士郎には桜を選んでほしくないな……!

幸せになれんよ……!超ハードモードです……!ルナティック。

 

凛の方が、人生はたぶん平和だぞ~、と思う……。

 

それでも、

Heaven's Feelという物語で士郎が選ぶ相手は、桜でなければならないんですよね……?

 

士郎が、正義の味方という理想を捨てるほど、一人の人間を選ぶ。

その相手だからこそ、桜は、簡単に救えるヒロインではいけないんだ……!

彼女を選ぶこと自体が、士郎の信念を壊すほどの選択でなくてはならないんだ……!

 

まとめ|桜は選ぶな!でも、この結末しかない

劇場版、『Fate/stay night [Heaven's Feel]』

全三章を見ました。

やはり、クソほど面白かったな。

 

桜、士郎、凛、セイバー。

足一本になってしまったギルガメッシュ。

 

そして、「正義の味方」という理想。

 

誰か一人を選ぶことで、今まで信じてきたものを捨てる。

このルートは皮肉が効いていて好きです。

 

そのうえで、最後にもう一度だけ言いたいのは、

全国の衛宮士郎へ。

桜は選ぶな。凛を選べ。

 

でも、Heaven's Feelの衛宮士郎。しょうがないからお前は桜を選べ……!

 

Heaven's Feelをもう一度見返したい方はこちら👇

 

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今回はこのあたりで。

お読みいただきありがとうございました!